Interview with 水谷優里(JASMINE VINTAGE オーナー/Allege.デザイナー)

Interview with 水谷優里(JASMINE VINTAGE オーナー/Allege.デザイナー)

Crestareは、ブランドのアイデンティティーと通じるチャレンジを続ける人にフォーカスし、今後インタビューをしていく。この企画は武器をまとうように、Crestareのジュエリーを身につけた人のチャレンジ精神を後押しして、安心して挑戦することができるような存在でありたいという思いからスタート。チャレンジを続けている人や新たに何かを始める人に共感し、その生き方やライフスタイルを掘り下げる。

今回、インタビューで話を聞いたのは、移動式ヴィンテージショップJASMINE VINTAGEのオーナーで、Allege.のウィメンズデザイナーも務める水谷優里。学生時代の夢であったヴィンテージショップを運営しながら、Allegeで服作りにもデザインにも挑戦しマルチに活躍を続ける彼女に、自分らしさや今後の目標を尋ねた。

 

―――JASMINE VINTAGEを立ち上げた経緯を教えてください。

JASMINE VINTAGEは、元々Blanche Marketという名前で友人と2人で昨年10月まで活動していたのですが、それぞれ新しく活動することになり、個人で古着屋を再開する形で今年の2、3月ごろからスタートしました。形態としてはこれまでの移動式ヴィンテージショップとあまり変わらないですが、一人になった点と、以前がポップなテイストで客層も私より少し若い高校生から大学生だったのに対し、JASMINE VINTAGEでは大人らしいシックなテイストで、お客さまの年齢層も上げていきたいと思っている点がBlanche Marketとは違うところです。

 

―――そもそもBlanche Marketを立ち上げる以前、古着屋をやってみたいと思った理由は?

元々服は好きだったのですが、学生時代にフランスに2年間留学をしたことでフランスやヨーロッパの古着を目にすることが増えて、「日本では自分が気にいる古着を見つけることがなかなか難しいが、フランスではお気に入りのものが見つけられる。」ということを感じていました。いつかそれを自分でセレクトして輸入、日本で販売することをしたいと思ったのが大きなきっかけです。留学当時20歳前後で、いつか機会があればと思っていたところに23歳のときに一緒にBlanche Marketを運営していた友人と意気投合して古着屋をスタートしました。

 

 

―――JASMINE VINTAGEのアイテムを買い付ける基準は?

本当に自分がいいと思ったものだけを妥協せずに買い付けることを意識しています。Blanche Marketでは1ヵ月に2、3回イベントを行っていたほか、オンラインも活発に動かしていたので、「数を積まないといけないからこれもあれも買っておこう」ということが今振り返ると多かったと感じます。また、これまではディスプレイやオンラインのためにスタイリングするために一点だと使いにくいようなアイテムもあったのですが、今は全体のバランスを考えてコーディネートしやすかったり、セットで合わせても使えるようなアイテムも取りそろえるようにしています。

 

―――JASMINE VINTAGEのアイテムを着て欲しい人や、女性像があれば教えてください。

自分自身のライフスタイルにおいても仕事を頑張って自立して生きていくことを大事にしているので、自分を持っている確立した女性に響いてほしいと思います。一方で普段古着をあまり着ない方や洋服選びがそんなに得意じゃない方にも着ていいただきたいです。なぜなら、私が接客や提案をする中で、新たにこういう服が自分は着れるんだという発見や体験をしてもらうことが好きだからです。

 

―――JASMINE VINTAGEらしさはどのようなスタイル、または品揃えだと思いますか?

フランスでの買い付けにこだわっているところです。JASMINE VINTAGEのアイテムは70〜80%を基本的にフランスで仕入れているのですが、フランスのアイテムは質感やディテール、色使いが繊細で洗練されていて、卸やアメリカの古着とはやはり違うと思います。買い付けの際は、今自分が大切にしている“フランスらしさ”に合うか合わないかを大事にしています。

 

 

―――自身のスタイリングで気をつけていることは?どんなスタイリングが自分らしいと思いますか?

自分のコンプレックスや見せたくない体型の部分をうまく隠すことを気をつけています。古着も古着じゃない服もどちらも着るのですが、その合わせのバランスが自分らしいと思います。メンズもレディースも、古着も古着じゃない服も、何でも取り入れるのが私のスタイリングの特徴だと思います。また、レディースっぽいアイテムを甘く見せない着方をするのも得意かもしれません。

 

―――普段インスピレーションを受けているもの・ことは?

もちろん旅行は見るものも多いしいろいろなことを考えるきっかけになるのでインスピレーション源の一つですが、音楽やライブも感じるものがありますし、料理をすることも好きです。料理や色合いや器との相性を考えるところから「こんな色合わせいいな」と、普段の生活から気づくこともあります。でも一番インスピレーション源になるのはやはり、どこか開放感のある所に行っていつもと違う環境に身を置くということです。旅先はやはりフランス、夏でしたら南仏が多いです。

 

―――好きな音楽やアーティストを教えてください。

音楽はヒップホップを聴くことが多いです。特に好きなのはベルギーのアーティストlous and the Yakuza、フレンチラッパーのLala&ceです。

ヒップホップではないですが、小袋成彬さんの曲も好きです。

 

―――Allegeのデザイナーに就任したきっかけや成り行きを教えてください。

Allege.は、2021年秋冬からレディースのデザイナーとして参加しています。Allege.のデザイナーの山口亮さんとその社長さんと元々友人だったのですが、その2人から突然デザイナーをやってみないかと連絡が来たのがきっかけです。私は服作りの経験はなかったのですがとにかく挑戦してみる決断をして、今一年半、3シーズンを終えたところです。

 

―――そのお二人がなぜ水谷さんをAllege.のデザイナーに選んだのか理由はお聞きしましたか?

私を選んだのは、古着の買い付けなどで洋服をたくさん見てきた経験があることと、何より山口さんと近い感覚を持っているということが一番大きい理由じゃないかと思います。一から十まで説明しなくても山口さんやその社長さんと感覚が合うこと、いいと思うものが一緒ということに重きを置いていたのではないかと。服作りが最初から完璧にできるということは期待されてなかったので、経験しながらできるようになればと考えました。

 

 

―――デザイナーの仕事で大変だったことは?

今までやったことがなかった仕事なので知らないことが多すぎて最初は全部大変でした。服を作る工程と手間が思ってたよりも多く、そうした服作りのサイクルを知るまでは半年から1年ほどかかったと思います。服作りのスパンに関しても生地を手に入れて、縫製して商品として出すまでに何個も工程があるし時間がかかったり、シーズンものも逆算して考えないといけなかったりするので、1年を通してスケジュールを見るようになりました。

 

―――初めて自分が作った服が店頭に並んだとき、どんな気持ちでしたか?

もちろん嬉しかったし頑張ろうという気持ちになったのですが、あんなに考えてやっても思い通りにならないのかという印象の方が強かったです。思った形になってなかったり、生地を選ぶ段階のスワッチを見た時と完成したサンプルを見た時に想像と異なっていたり、嬉しさもありつつ煮え切らない気持ちの方が大きかったですね。今も毎度毎度思うことはたくさんあるのですが、最初よりは完成形の想像が少しはできるようになったと思います。私の性格はあまり細かいことを気にしない大雑把なタイプなのですが、服作りはそれが顕著に現れるので、さまざまな細かなことを気にしないといけないと学びました。

 

―――Allege.のデザインに、どのように自分らしさを落とし込んでいる?

私自身買い付けでは、色物や柄物、ちょっと形が特徴的なものをそろえて販売しています。色や柄物の合わせ方や、変わったものをナチュラルに落とし込んだり馴染ませたりするのが私の得意なところなので、それを作るときに意識しています。また、古着をよく見ている中で例えばこの形はいいけど肩パッドで肩部分がもったいないなと思ったアイテムや、自分がよく着る古着のアイテムを改良して消化させることも意識しています。

 

 

―――今後JASMINE VINTAGEで実現したいことは?

ギャラリーかショールームもしくは小さなお店をいつか開きたいと思っています。これまでは移動式のヴィンテージショップということを売りにしていたのですが、自分自身も若く体力もあるときに始めていて、フレッシュだからこそ評価されていた部分があったと思います。私自身も年齢を重ねていきますし、今後自分が全国を回ることがもしできなくなったらと考えたときに、いつでもしっかり構えておくことができるお店かショールームがあれば、今いる顧客さんとも、これから顧客さんになってくれる方とも繋がりを強化できると考えました。今すぐではないですが、今後店舗的なものは持ちたいです。

 

―――どんなお店・ショールームにするのか、イメージがあれば教えてください。

店舗デザインなどについてはまだ詳しく考えていないのですが、最初は路面店で誰でも入ることができるようなお店ではなく、知っている人だけが来ることができるひっそりとしたスペースがいいなと思っています。今の仕入れの仕方に関しても、販売期間に合わせて仕入れて在庫をたくさん積むというよりかは、自分がいいと思ったものを仕入れることができたタイミングで、ポップアップを開催したり、販売をしたりしています。なのでいいものが入ってきたときに、本当に好きでいてくださるお客さんとの関わりを作るという場所を作るという意味でのお店づくりがしたいです。

 

―――今後Allege.の仕事で実現したいことは?

Allegeは、始めてまだ一年半くらいで今後2、3年は勉強期間だと捉えているので、これからの目標というよりかは、Allege.を通して自分自身が成長するということに今は重きを置いています。

 

―――マルチに活躍されてチャレンジを続けられている水谷さんですが、そのほか今後の目標があれば教えてください。

小さなブティックを持った後、将来的には妹が運営するビーガンカフェ、母が運営する薬膳を中心としたレストラン、私が運営するブランドが一つになったテナントを持ちたいです。
また私は、日頃から幅広く人間関係の構築をすることが好きなので、自分の仲間たちが集まる場所づくりができたらいいなと思います。


―――よく着用するジュエリーへの思い入れやこだわりを教えてください。また、ジュエリーを身につけると自分の気持ちにどんな変化がありますか?

普段は買い付けのときに手に入れたヴィンテージのアクセサリーをつけていることが多いです。今は指輪はTiffanyのヴィンテージと、シルバーのゴツめのリング、ネックレスは母親が20〜30年前に買ったGUCCIのものを着用しているのですが、そうした昔のアイテムをつけることが多いです。リングはボリュームのあるもの、ピアスはシンプルで小ぶりなものをつけることが多いです。ジュエリーは私の中でスタイリングの最終的な調整、つまり仕上げのようなイメージなので、ジュエリーをつけ忘れると手元を見たときにさみしいと感じたり、スタイリングが完成されていないと感じたりします。

 

 

―――ヴィンテージアイテムの買い付けなどで多くのジュエリーを目にされる機会が多いと存じますが、Crestareのジュエリーは水谷さんが買い付けで見てきたジュエリーとどんなところが違い、どんなところが似ていると思いますか?

ヴィンテージで買い付けるものはまず、磨けば綺麗になるけど錆びていたりするものが多いので、こんな光沢感があってピカピカなものはないですね。ただヴィンテージのジュエリーはレディース、メンズ関係ないものが多いので、ユニセックスで使えるという点はリンクしているかもしれないです。またCrestareのジュエリーは半永久的に使えるサージカルステンレスを使っているそうですが、ヴィンテージのジュエリーも古着に比べたら長く使えるものが多いので、そこも似ていると思います。

 

―――Crestareのジュエリーの魅力に思うところを教えてください。

Crestareのジュエリーは華奢でシンプルで馴染むというよりかは、全体的にボリューム感のあるものが多く、スタイリングの中の一つとして使えるジュエリーという印象です。でもそこまで主張が激しいわけではないからつけていても違和感がなく、スタイリングになりうるジュエリーだと感じます。

 

 

水谷優里

1993 年、東京都生まれ。大学在学中に 2 年間パリへ留学。
卒業後、CELINE に入社。ショップスタッフを経験後、 2018 年 2 月より移動式ヴィンテージショップ Blanche Market を立ち上げ、主に若い女性からの注目を集める。2019 年 11 月に株式会社 Blanche Market を設立、2021 年 10 月をもって Blanche Market としての活動を休止。2021 年 AW より Allege. FEMME のデザイナーに就任。2022 年 3 月より JASMINE VINTAGE を立ち上げる。

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